重度物理障害 ST500LM000 SSHD データ復旧しました。

認識しないハードディスク・重度釣り障害データ復旧成功しその日のうちにご返却しました。

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重度物理障害　ST500LM000　SSHD　データ復旧しました。

投稿日：2019年11月04日

パソコン修理・データ復旧のルキテック　橘です。

山口県より停電によりWindowsが起動しなくなったとのことで、データ復旧のご依頼をお送りいただけました。

SEAGATE　ST500LM000　2.5インチ　500GBです。

SSHDと呼ばれてHDD とSSD両方の良いところをあわせたハードディスクにないます。

SSDは8GB搭載されています。

パソコンからハードディスクを取り出して外付け化しても認識しないとのことでした
ので、それ以上は認識するかどうか試さないでくださいお願いしました。

お客様いわく、USBで接続してみたらビープ音みたいな音が鳴っていたとのことで、
多分内部のヘッドがプラッタに吸着しているのだと思います。

ヘッド吸着はスタティックといいますが、早速診断します。

クリーンベンチでホコリが入らないようにハードディスクを分解します。
ベンチ越しに撮影しているので、ちょっと映り込みがあるのでご了承を（汗）

裏の緑の基板はPCB基板と呼ぶのですが、取り外してからハードディスクの開封を行います。
ビスはシールの裏にも有ります。シールを破いてビスを外す方法もあるのですが、私は破くのは嫌いなので、剥がします。

隠しビスが見えました。
このビスがヘッドを止めるビスを兼ねています。

シールがぐちゃぐちゃにならないようにシートを一枚挟み込んで私は作業をしております。こうすることによってシールは再度貼り付けが可能なのです。

開封しました。

ヘッドがプラッターに吸着してますね。
赤丸の部分が吸着している部分です。
赤丸の部分にはあってはいけません。
白のオレンジのヘッド待機場所のランプと呼ばれる部分にヘッドがあるのが正常です。
ハードディスクは電源が切れるとランプにヘッドが戻る仕組みになっているのですが、原因はパソコンが起動中にハードディスクが動いていて停電になったので、ヘッドがランプに戻るにも戻れずプラッター上でとまってしまって、吸着したのでしょう。

ヘッドをランプに戻しました。
これは技で戻します。
必殺技なので公開はできません（汗）
ハードディスクの仕組みを理解していないとこの技は体得できません。

もとどおりに組み立てました。
これでデータ復旧は終わりではありません…。
今度は高度データ復旧装置　PC-3000 EXPRESSを使ってデータ復旧します。
ツールはData Extractorを使用します。
ハードディスクが回転が始まり認識に成功しました！
ここから不良セクターがないのか慎重に作業を行います。
一度こうなってしまうとこのハードディスクは使えません。

なんと100%データ復旧に成功しました！！
不良セクター０です。ゼロです。ゼローーー（23時台のテレビふうに）

重度物理障害のハードディスクで不良セクターが０というのは滅多にありません。
達成感が半端ではありません。

多分このまま復旧の終わったハードディスクをパソコンに搭載させたら、そのままWindowsが起動してくると思います。
お客様に報告のうえそのまま送ってくださいとのことでお送りしました。
→後日お客様からお聞きすると、復旧したハードディスクをパソコンに組み付けて電源をいれたら、そのままWindowsが起動しました！とのことでした。データはもちろんWindows環境もまるまる復旧しました。
念の為、もう一台ハードディスクに復旧したデータをパソコンで普通に見られるように復旧させてお送りしました。