TV録画ハードディスクのUSBコネクタが破損修理しました。

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TV録画ハードディスクのUSBコネクタが破損修理しました。

投稿日：2021年04月06日

ルキテック【パソコン修理データ復旧サポートセンター】　橘＠大阪＠本町です。

テレビ録画のハードディスクの配線に犬が引っ掛けてコネクタが壊れたそうで、神奈川県より修理のご依頼を頂きました。ありがとうございます。
ハードディスクを修理してテレビ録画が再生できるように修理をしてご返却いたしました。

IO DATA 　HDCZ-UT3Kをお預かりしました。

USBの接続口が破損しているので実際見てみましょう。

USBケーブルを差し込むコネクタの金具が有りません。
これではTV録画は再生出来ません

分解してハードディスクと基板を取り出します。

基板のコネクタが取れただけではなくはんだ付けのパターンが見事にえぐられてます。

基板を見てみましょう。
Micro USB3.0 Type-B とう名称のコネクタが基板に付いていたのですが、見事に有りません。
犬が元気よく走ってケーブルに引っかかってもぎ取って行ったあとは凄まじい（汗）

Micro USB3.0 Type-Bのコネクタは10本の端子があるのですが、１０本中８本のはんだ付けパターンが有りません。
はんだ付けパターンだけではなく、そのさきのパターンまでもぎ取れてます。
コネクタの底面のランドパターンも無いので、この状態で取り付けてもコネクタの強度は下がります。
こんな状態から基板の修理も大丈夫です！
早速修理します。

はんだ付けのパターンはどこへ行ったかというと、取れたコネクタ側に付いてます。

はんだ付けのパターンが無いので無いものは作るのです。
ジャンパー線を使って修理します。

コネクターの下のパターンも無いので、ジャンパー線の太いものを選ぶとコネクタがジャンパー線の太さと干渉して盛り上がってしまいます。
コネクターの下を通るジャンパー線は0.02mmのものを使います。慣れているのでそこは問題ありません。

基板の修理が出来たかテスターで抵抗値を測ります。
抵抗値も問題ない値がでていて8本の回路を修理したのでUSBコネクタをはんだ付けします。
ハイ！はんだ付けが終わりました。
今度はコネクタの強度不足のため、ちょっとした負荷がかかっただけでコネクタが取れてしまいます。
これはどうやって補強するかというと特殊材料を使います。
はっきりいいますが接着剤での補強は絶対に駄目です。
強度は全く無く、コネクタ内部まで接着剤が侵入してしまい最悪せっかく取り付けたコネクタなのに固まった接着剤が邪魔をして、ケーブルが差し込めなくなります。
実験済み（滝汗）

早速修理したコネクタにゲルを塗布します。
このゲルは基板左側のDCジャック部分にも塗布されててて同じ素材ですが、塗布しただけでは固まらないので凝固させます。

凝固したら赤色から赤黒くなったら固まったサインです。カチコチに固まります。
本当にカチカチで最強です。
コネクタに負荷がかかってもコネクタは大丈夫だと思いますが、多分基板が割れると思います。
ちょっと見える緑色のものもゲルで基板の回路の補修に使います。用途はジャンパー線の絶縁を行います。
赤と緑　狐と狸　うどんが食べたい（汗）
ただたんに修理をするだけでは駄目で、使っていただくのに長持ちするように考えて修理します。